長野県諏訪出身、現在は東京を拠点に制作を行う、注目の若手アーティスト・中村耕士(なかむら・こうじ)による作品「Error Gear #006」。
彼は以前より、スターウォーズなどのアクションフィギュアに付属する武器や道具(Gear)が、もし「エラー(Error)」を起こしたら?という妄想から生まれた「Error Gear」というフィギュアサイズの作品を制作してきました。
こちらの新作は、その「Error Gear」というフィギュアサイズの作品を、実際の武器や道具の”フルスケール(原寸大)”まで拡張させたユニークな立体作品です。
おもちゃ(トイ)を成型する過程で生まれる余分な部分である”バリ”。これをあえて”おもちゃのアイデンティティ”と捉え、作家自身の手により施すことで、私たちは無意識におもちゃだと認識させられてしまう。
この実寸大であり、おもちゃである作品を前にすると、むしろ私たち自身がアクションフィギュアの世界に入ったような感覚さえ覚えます。
便利であるはずの道具が使いづらくなっている滑稽さや、武器がなにも意味を成していない平和な空気感など、様々な感情にさせてくれる中村氏の表現(仕掛け)が込められた作品です。
※中は空洞になっているため重量は軽く、壁掛けや吊るして飾ることも可能です。
※会期終了後の発送となります。予めご了承下さいませ。
※取付金具や専用箱は付属致しません。
<Error Gear>
アクションフィギュアに付属する武器や道具(Gear)は、現実の機能を忠実に再現したものではなく、シルエットや輪郭によって「武器」や「道具」と認識される、共通言語のような形を持っています。
本作「Error Gear」は、そうした記号化された形と、工業製品にごく稀に生じる「エラー」を重ね合わせながら、そこに立ち現れる人の痕跡について考察する作品です。
本来、均一で無機的であるはずの工業製品に生じるわずかなズレは、人の気配を感じさせ、製品でありながらどこか有機的な存在感を帯びます。
“エラー”を単なる不具合としてではなく、意図的に増幅・誇張し、均質さからこぼれ落ちた“人間らしさ”として捉え直すことで、工業製品から滲み出る人の存在と、その逸脱がもつ価値の可視化を試みます。
昨年制作した「Error Weapons」を再解釈した本作では、それらを本来のスケールへと拡大しました。スケールの変化によって、“エラー”はより直接的に現実へ入り込み、その違和感をさらに強く立ち上がらせます。
<中村耕士/ Koji Nakamura>
2001年生まれ、長野県諏訪出身
現在は東京を拠点に制作を行う。
中村が生まれ育った故郷の諏訪地方では、古来より巨大な木の柱を信仰の対象としてきました。
それにより中村は、自身の制作において海山川などの自然の中に霊的存在を信じる「アニミズム」的精神をもっとも尊重しており、現代社会において、その精神はどのように受け継がれていくのか、その繋がりを作品を通して探求しています。
2023年に立ち上げたBombori Studioでは、非物質的なコンテンツが日常の中心となる現代において、手に取れる「リアルな存在」としての物質やスケールの作品の力に着目し発表しています。
<Bombori Studio>
2023年にアーティスト中村耕士を中心に仲間たちとスタートしたプロダクトスタジオ。パペットやおもちゃ制作をルーツに、架空の玩具メーカーというコンセプトのもと、日常に取り入れられるプロダクトや立体作品を制作。素材感や手触り、造形のユーモアは量産品にはない個性と存在感を感じさせてくれます。空間に自然に馴染みつつ、使う人の感覚や想像力を刺激するものづくりユニットです。
| DESIGN |
中村耕士 / Koji Nakamura |
| MANUFACTURE |
中村耕士 / Koji Nakamura |
| SIZE |
W200・D70・H1095mm |